「無線LAN」がコロナ禍で求められ、そして嫌われる理由自宅でも「企業ネットワーク」【前編】

パンデミックの影響でテレワークが続く中、従業員が自宅に導入する無線LANはテレワークの必需品となった。一方で無線LANが、テレワークの「イライラ」の原因になっているという。それはなぜなのか。

2022年03月03日 10時00分 公開
[Deanna DarahTechTarget]

関連キーワード

Wi-Fi | 業務改善 | ネットワーク


 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株「オミクロン株」の流行によって、企業はオフィス出勤再開の延期を余儀なくされている。パンデミック(世界的大流行)に伴ってテレワークが普及した今、自宅で働く従業員を支えているのは、無線LANだ。

「無線LAN」は愛用され、そして嫌われる

 調査会社Gallupが2021年5月〜6月、米国の労働者9000人以上を対象に実施した調査では、フルタイム勤務の労働者の45%が「テレワークをしている」と答えた。業界専門家はパンデミック収束後も、オフィス出勤とテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」が定着するとみている。ハイブリッドワークには、従業員が自宅で働く際の安定したネットワーク接続が欠かせない。そのため無線LANのニーズは、より一層高まる見込みだ。

 パンデミック前は自宅でのPC作業といえば、簡単なデータ入力やWebサイトの閲覧が主流だった。そのため高速なネットワークの必要も特になかった。テレワークが広がった今、従業員が自宅からWeb会議に参加したり、クラウドサービスにあるデータにアクセスしたりするようになっている。

 業界団体Wi-Fi Allianceマーケティング担当シニアバイスプレジデントのケビン・ロビンソン氏は「自宅でもオフィスと同様の高速通信ができるネットワークの需要が高まっている」と述べる。調査会社ABI Researchによると、自宅ネットワークの速度や安定性が不十分なことに、テレワーカーは不満を抱いている。


 中編は、テレワークに適した無線LANの要件を整理する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news136.png

ジェンダーレス消費の実態 男性向けメイクアップ需要が伸長
男性の間で美容に関する意識が高まりを見せています。カタリナ マーケティング ジャパン...

news098.jpg

イーロン・マスク氏がユーザーに問いかけた「Vine復活」は良いアイデアか?
イーロン・マスク氏は自身のXアカウントで、ショート動画サービス「Vine」を復活させるべ...

news048.jpg

ドコモとサイバーエージェントの共同出資会社がCookie非依存のターゲティング広告配信手法を開発
Prism Partnerは、NTTドコモが提供するファーストパーティデータの活用により、ドコモオ...