オフィスで無線LANが広く使われているのと同じように、「無線WAN」の利用も勢いづいている。無線ならではのメリットを引き出す無線WANとは、具体的には何なのか。
無線技術が日常生活の隅々に浸透している。自宅のネットワークは無線LANが主流になり、外出先ではスマートフォンの移動通信を人々は使用する。
有線は設置やメンテナンスにコストがかかりがちだが、それに対して無線には大きなメリットがある。通信ケーブルを設置せずに、さまざまな場所で通信できる点だ。このメリットを、「無線WAN」(WAN:ワイドエリアネットワーク)は十分に引き出す。適切に設計された無線WANは、有線に劣らず使い勝手のいいネットワークになる。
ところで無線WANとは、具体的には何を指すのか。
無線WANはさまざまな役割を果たす。移動通信事業者のサービス提供エリア内で、無線による基幹的なネットワークを提供する。インターネットに接続する際のバックホール(中継回線)に「5G」(第5世代移動通信システム)を使用するのがその一例だ。一方で無線WANは、自宅やオフィスにあるルーターを経由し、無線または有線によるLANと接続する。無線WANは、VPN(仮想プライベートネットワーク)やSDN(ソフトウェア定義ネットワーク)に使われることもある。その場合、無線WANのセキュリティは企業のポリシーに沿ったものになる。
「ワイド」が無線WANを考える場合の鍵になる。移動通信サービスの提供地域が拡大していることに加え、衛星通信が普及していることで、無線WANのカバーエリアはほとんど地球規模だと言える。10年前の2010年代初頭と比べると、無線WANのネットワーク構成図が変わった。無線WANの経路がオフィスのLAN並みに密になり、バックアップ接続が充実したことで広域にまたがるフェイルオーバー(待機系システムへの切り替え)が可能になった。
中編は、より詳細に無線WANとは何かを考えるとともに、それが企業にどのようなメリットをもたらすのかを紹介する。
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