「Zoom IQ」とは? 嫌われる営業トークの“あの癖”をAIが指摘「Zoom IQ」の存在意義【前編】

営業チーム向けツールの「Zoom IQ」は、Web会議の会話から商談内容と見込み客の反応を分析し、成約締結とプレゼンテーションスキルの向上を支援するツールだ。具体的な機能は。

2022年05月18日 10時00分 公開
[Mike GleasonTechTarget]

 2022年4月、Zoom Video Communicationsは営業チーム向けツール「Zoom IQ」を発表した。同社でプロダクト、データ、AI(人工知能)技術の責任者を務めるジョシュ・ダルバーガー氏によると、Zoom IQはユーザー企業が見込み客とWeb会議で商談をした会話を分析して、傾向とアクションを抽出し、収益を拡大するための洞察を得られるよう支援する。

Zoom IQは営業トークの“あの癖”をAIで診断

 Zoom IQは、機械学習モデルを使用してWeb通話ツール「Zoom Meetings」の会話内容を分析し、営業担当者が見込み客に対して「営業プロセスにおける次のステップ」の概要を説明するたびにそれを記録。営業担当者が客の行動をどのように後押ししているかについてのフラグを管理する。営業担当者は、Web会議後に表示されるZoom IQの各種指標から、自分が早口になっていないかどうか、フィラーワード(会話の間を埋めるだけの冗長なつなぎ言葉)を多用していないかどうかなどをチェックできる。Web会議の会話の中で競合他社の名前が挙がった回数も追跡可能だ。

 取引の成約に結び付く「効果的な商談」に関する分析データを提供する機能も、Zoom IQは備える。この機能は洞察を導き、営業チームの活動の改善を支援する。分析データは、今後の営業手法を改善する際にも役立つ。

 Zoom IQはSalesforce(salesforce.com)の顧客関係管理(CRM)ツールからデータを取得し、Web会議のセッションと、CRMの商談記録を関連付けることができる。この連携によって、同じ商談に関わる通話記録をZoom IQで分析することが可能になる。一連の通話記録を追跡し、

  • 頻繁に話題に上ったトピック
  • 交渉の各段階にかかった時間
  • 購入を最終的に決定した担当者名

などを確認できる。

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