顧客との接点として地位を確立したモバイルアプリケーション。中小企業が顧客と関わり合い、マーケティング活動を成功に導く上で、モバイルアプリケーションはどう役立つのか。
中小企業(SMB)にとって、カスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)の強化にモバイルアプリケーションが有用な理由は幾つかある。その7つの理由を取り上げる本連載の後編となる本稿は、4つ目から7つ目の理由を解説する。
モバイルアプリケーションのプッシュ通知は、自社と顧客とのエンゲージメント(深いつながり)を長期にわたって維持することに活用できる。SMBはモバイルアプリケーションのプッシュ通知を利用して、製品に関するニュースやプロモーション情報を顧客に提供可能だ。位置情報やモバイルアプリケーションの利用履歴などの情報を用いた、きめ細かなターゲット設定も選択肢となる。
適切なプッシュ通知は、自社のブランドや製品を顧客の心に直接訴えかけるのに役立つ。ブランド認知度の向上は、収益の増加につながる。
「オムニチャネル」は、チャネル(顧客との接点)を限定せず、異なるデバイス間でのシームレスなショッピングを顧客に提供する。SMBは、モバイルアプリケーションを通じたショッピングを可能にすることで、顧客のオムニチャネル体験を向上させることができる。
顧客の考え方を理解するのは簡単ではない。企業はこれまで、顧客との関係をモニタリングするためにアンケートを利用してきた。近年のモバイルデバイスの普及によって、企業はモバイルアプリケーションでも顧客との関係をモニタリングできるようになった。SMBは、顧客がモバイルアプリケーションを利用する頻度を監視することで、顧客が関心を示したマーケティング活動を特定できる。モバイルアプリケーションを通じて顧客の意見を収集することも可能だ。こうした情報は、顧客と良好な関係を築き、その関係を維持するのに役立つ。
モバイルアプリケーションは、データマイニングのチャンスをもたらす。SMBは、モバイルアプリケーションを通じて収集したデータを分析し、顧客の購買パターンや、マーケティング活動に対する顧客の反応を予測できる。モバイルアプリケーションのデータと、ソーシャルメディアサービス(SNS)や顧客とのやりとりなどから入手したデータを組み合わせて分析すれば、顧客の関心や購入傾向をより詳しく調べることが可能だ。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
CMOはつらいよ マッキンゼー調査で浮かび上がるAI時代の厳しめな業務実態
生成AI、研究開発、価格戦略……。慢性的なリソース不足の中でマーケターの業務範囲はま...
「リンクレピュテーション」とは? SEO対策や注意点もわかりやすく解説
「リンクレピュテーションって何のこと?」「なぜ重要?」「リンクレピュテーションを意...
MAツール「MoEngage」 DearOneが日本語版UI提供へ
NTTドコモの子会社であるDearOneは、AI搭載のMAツール「MoEngage」の日本語版を2025年1月...