「TikTok」にひしめくインフルエンサーの協力を得て、自社のマーケティングを成功させるには、どうすればよいのか。取り組みに失敗しないための、インフルエンサーとの付き合い方の注意点を紹介する。
ByteDance傘下のTikTok社が運営するショート動画共有サービス「TikTok」を企業がマーケティングにフル活用するためには、インフルエンサー(他のエンドユーザーの行動に影響を与えるTikTokユーザー)との関係づくりが欠かせない。企業がインフルエンサーの影響力を生かし、自社知名度の向上につなげるには「やるべきこと」と「やってはいけない」ことがある。それらはどのようなものなのか。TikTokビジネス活用法の7つのポイントのうち、6つ目と7つ目を紹介する。
企業はインフルエンサーと連携すれば、彼ら・彼女らの影響力を利用して自社ブランドの認知度の向上を図ることができる。まずは自社ブランドに合ったインフルエンサーを見つけることが必要だ。多くのフォロワー(ファン登録)を抱えるインフルエンサーほど、連携する価値が高いと考えることができる。
TikTokでフォロワー数が特に多いインフルエンサーは以下の通りだ(丸かっこ内はTikTokアカウント名)。
インフルエンサーとの連携の成功例として、アパレル事業のGymsharkによるマーケティングキャンペーンが挙げられる。同社は、フィットネスにはまっている人を顧客として獲得するために、「66 Days: Change Your Life」(66日で人生を変える)と題したキャンペーンを立ち上げた。6人のインフルエンサーの力を借りてハッシュタグ(「#」から始まる分類用単語)キャンペーン「#Gymshark66」を実施し、4550万以上のビュー(視聴数)を獲得したという。
企業はインフルエンサーと連携する際、インフルエンサーに何を求めるのか、つまり連携の目標を明確にする必要がある。例えばフォロワー数の増加、自社商品の販売数の増加、ブランド認知度の向上が目標として考えられる。インフルエンサーとの連携のポイントは、
といったことだ。
目標を決めたら、インフルエンサーにその目標を達成するためのアイデアを聞く。エンドユーザーの心をつかむためには、インフルエンサーに制限をかけてはいけない。企業にはインフルエンサーのアイデアがすぐには理解できなくても、TikTokのエンドユーザー心理に長けているインフルエンサーに、ある程度任せることが重要だ。
インフルエンサーには「有名人」と「業界専門家」の2種類があり、それぞれ抱えているフォロワー層が異なる。企業はキャンペーン中に結果を追跡し、目標を達成できたかどうかを確認することも忘れないでおこう。キャンペーン内容を調整することで、成果を高めやすくなる。
企業がTikTokを使ってブランド認知度を高めるには、ショート動画でどの地域をターゲットにしているかを明確にすることが重要だ。ショート動画内でその地域に触れ、ハッシュタグとキャプションにも地域名を入れる。それによって、エンドユーザーにとって近くにある企業が見つけやすくなる。ショート動画の内容にも、狙っている地域の特性を考えて地域のエンドユーザーに響くための工夫が重要だ。
第5回はTikTokでのショート動画の作成、投稿方法を解説する。
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