「クラウドファースト」は、システムのインフラとしてクラウドサービスを優先して採用するIT戦略だ。クラウドファーストを取り入れるには、具体的にはどのような方法があるのか。主な方法を2つ説明する。
システムのインフラとしてクラウドサービスを優先的に採用する「クラウドファースト」は、ユーザー企業のIT戦略として採用が進んでいる。ただし常にクラウドファーストが正しいわけではない。クラウドファーストにはメリットがある一方で、リスクもあるからだ。結果としてクラウドファーストを選ぶにしても、まずはクラウドファーストの手法とメリット、リスクを把握する必要がある。
クラウドファーストは、主に以下の2つの方針を取ることができる。
1つ目の方法が、既存のシステムをクラウドサービスに移行させることだ。クラウドサービスを利用することで、インフラの拡張性や新しいシステムとの接続性の向上といったメリットが得られる。
全てのシステムをクラウドサービスに移行させることは、現実的ではない場合がある。クラウドサービスの利用料金が、オンプレミスインフラのコストに比べて大幅に安くならない限りは、クラウドサービスとオンプレミスインフラを組み合わせたハイブリッドクラウドを運用する方が適している。
2つ目の方法は、プロジェクトの立ち上げや課題解決などのために新しいシステムを構築する場合、そのインフラとしてクラウドサービスを優先的に採用することだ。既存システムについては、無理にクラウドサービスに移行させない。
新しいシステムをクラウドインフラで稼働させる場合でも、既存のオンプレミスインフラで稼働するシステムからデータを参照する場合がある。このような場合は、インフラとしてハイブリッドクラウドを検討する必要がある。
中編は、企業がクラウドファーストを採用する上で考慮すべき、クラウドサービスが抱えるリスクを説明する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
天気に合わせて屋外広告を自動切り替え 気象データ×DOOHで何ができる?
ジーニーが気象データと連携したDOOH広告の新サービスを発表。屋外にいるターゲットの状...
日本の動画配信市場は成長鈍化 それでもNetflixに迫る大幅成長を遂げたサブスクサービスとは?
GEM Partnersは、動画配信(VOD)市場の現状と今後の予測をまとめた年次レポートを公開し...
ヘリから飛び降り、ガラスを破る……アカデミー賞広告主5社が、ド迫力アクションCMを競作した狙い
2025年のアカデミー賞では前代未聞の共同広告キャンペーンが実現。Carnival Cruise Line...