ネットワークを流れるデータを流す順番や量をコントロールする「QoS制御」や、「自動化」はなぜ必要なのか。具体的な方法と共に解説する。
ネットワークにおける「QoS制御」(QoS:Quality of Service)では、帯域幅(回線容量)の有効利用のためにアプリケーションごとに帯域幅の利用に関する優先順位を付ける。これはネットワーク管理において重要な役割を果たす。
QoS制御を実施することで、ネットワークが混雑しているときでも、重要なアプリケーションが必要な帯域幅を確保できるようになる。QoSを制御する利点には次のようなものがある。
実際にQoSを制御するためには、オンプレミスだけでなくクラウドサービスのQoSを監視できるツールを選ぶ必要がある。世界各国に拠点がある企業は、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)を利用することでQoSを改善できる可能性がある。
ネットワークエンジニアとクラウドチームは、ネットワークの自動化とオーケストレーション用のツールを利用して、ネットワーク管理を合理化できる。
初歩的な自動化ではネットワーク機器の構成や変更のデプロイ、プロビジョニング(設定)などのルーティン業務を、人手を介さずに実行する。複数のタスクを自動化するオーケストレーションツールを利用することで、チームの生産性を高められる可能性がある。生産性やアジリティ(俊敏性)の向上だけでなく、エラーを減少できる点も自動化のメリットだ。
「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」といったクラウドサービス群には、基本的にリソースの構成管理や設定を自動化できるツールがある。もし、オンプレミスインフラとクラウドサービス群で使うツールを統一したいなら、以下のような候補がある。
ただし、自動化はツールがあればできるというものではない。不用意に自動化すると、予期しないトラブルが生じることがある。そのため、次の点を注意すべきだ。
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