企業向けの無線LAN機器市場が好調だ。セキュリティへの懸念から、これまで無線LANを避けてきた企業が新たに導入に踏み切ったり、導入済みの企業では無線LANの環境を広げたりする動きが目立っている。IDC Japanで企業ネットワーク分野を担当するアナリスト、草野賢一氏は「企業向けのネットワーク機器市場は成熟していて大きな伸びは期待できない。その中で無線LAN機器市場の伸びが際立つ」と、無線LAN市場の好調ぶりを語る。
オフィス環境において、なぜいま無線LAN環境が広がっているのか。企業は無線LAN環境を構築するために、どのベンダーや製品を選択しているのか、などについて本稿で紹介する。今後注目しておくべき無線LAN市場の動向についても触れる。
国内の無線LANアクセスポイント(以下、AP)、無線LANコントローラー(以下、コントローラー)を含む企業向け無線LAN機器市場は、IDC Japanの調査によれば2017年の企業の支出額が前年比12.9%増、出荷台数が6.5%増だった。当初、同社は年2〜3%程度の安定した伸びを予想していたといい、その予想を大きく上回った形だ。図1の市場動向予測のグラフは2018年以降の数値が予測値となっているが、草野氏は「無線LANは予測よりも市場がポジティブに推移する可能性が大いにある」と語る。企業ネットワーク市場全体では、IDC Japanは2017年から2022年までの年平均でマイナス2.4%の成長率になると予測している。市場が縮小する企業向けネットワーク市場において、無線LAN機器の成長率が突出している背景には何があるのだろうか。
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