「Java」向け統合開発環境(IDE)の「NetBeans IDE」「Oracle JDeveloper」「BlueJ」「Eclipse Che」は何が違うのか。それぞれの特徴と、Java向けIDE選びのポイントを解説する。
前編「『Eclipse』と『IntelliJ IDEA』の違いとは? Java向けIDE比較のヒント」は、プログラミング言語および開発・実行環境「Java」の統合開発環境(IDE)のうち「Eclipse IDE」「IntelliJ IDEA」を解説した。後編は、さらに4つのJava向けIDEの特徴と違いを紹介する。
NetBeans IDE(以下、NetBeans)は1990年代に誕生し、Javaそのものと同じくらい古い歴史を持つオープンソースソフトウェア(OSS)だ。Javaアプリケーションのパフォーマンス分析機能、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)開発機能など、幅広い機能を提供する。
プラグインを利用可能な点はEclipse IDEやIntelliJ IDEAと同様だが、NetBeansはそれらと比べて豊富な機能をデフォルトで組み込んでいる。あまり多くの設定をしたくないと考える開発者には、NetBeansが適している。NetBeansは他のJava向けIDEよりも、IDEそのもののGUIがシンプルだという意見もある。この点は自分の目で確かめて判断しよう。
2005年に公開されたOracle JDeveloperは、Javaの開発元であるOracleのJava向けIDEだ。Oracle JDeveloperには比較的基本的な機能がそろっている。取り扱える言語は限られており、拡張機能もそれほど多くない。機能が絞られているという点では、シンプルなIDEを使いたいJava開発者に適していると言える。Oracle JDeveloperはOSSではないフリーのソフトウェアだ。
BlueJはシンプルなJava向けIDEの筆頭で、明確にJava開発初心者を対象としている点が特徴だ。開発しているJavaアプリケーション内の構造を簡潔に提示し、基本的なビルド(実行可能ファイルの生成)とデバッグ機能を備える。
BlueJはシンプルなJavaアプリケーションを開発する際の選択肢に上る。一方で取り扱えるプログラミング言語はJavaと「Stride」のみであり、複雑なJavaアプリケーションの開発には適さない。
Eclipse Cheは2014年に誕生したクラウドサービス形式のIDEだ。Webブラウザを通じて利用できるため、ソフトウェアのインストールは必要ない。Javaアプリケーション実行環境として、コンテナの運用管理を自動化するコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」やコンテナ管理ツール「Docker」を使うところも特徴だと言える。Eclipse CheはフリーかつOSSのIDEだ。
どのJava向けIDEが適しているのかは主に次の要素で決まる。
開発チームの要件を全て満たすJava向けIDEを見つけるのは至難の業だろう。前後編にわたって取り上げた6つを含むJava向けIDEの長所と短所を比較して、自らの要件に最も適合するものを見つけよう。
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