企業がクライアント端末の管理負担を減らす方法として、「PCaaS」(PC as a Service)や「Devices as a Service」といった、クライアント端末を定額制で利用するサービスがある。クライアント端末の調達やライフサイクル管理を容易にし、IT部門の日常の管理業務を幾つか減らせるメリットがある。
PCaaSとDevices as a Serviceの違いは、必ずしもはっきりしていない。代表的なベンダーであるDellとHP、Lenovoのうち、同様のサービスをPCaaSと呼ぶのはDellだけだ(中編「Dell、HP、Lenovoの定額制PC『PCaaS』『Devices as a Service』の違いを比較」を参照)。
PCaaSやDevices as a Serviceに相当するサービスとして、Dellは「Dell PC as a Service」を提供しており、HPは「HP Device as a Service」、Lenovoは「Lenovo Device as a Service」を提供している。HPとLenovoのサービスが提供する主要なクライアント端末はノートPCとデスクトップPCだ。そのため両社のサービスをPCaaSと呼んでも違和感はない。両社の具体的なサービス内容は異なるものの、PCaaSとしても、Devices as a Serviceとしても分類できると考えられる。
こうしたことから分かるのは、企業は各サービスの違いを理解するときに、そのサービスがPCaaSとDevices as a Serviceのどちらに分類されているかは単純な判断基準にならないことだ。LenovoはLenovo Device as a Serviceについて、かつては「PC as a Service」と呼んでいたこともあった。
PCaaSとDevices as a Serviceは、明確に区別することができない。購入担当者は名称でサービスを比較検討するのではなく、それぞれのサービス内容に目を向けて評価する必要がある。
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