「PCaaS」と「Devices as a Service」は何が違うのか? 選定のポイントはPCaaSとDevices as a Serviceの導入を検討する【後編】

「PCaaS」(PC as a Service)と「Devices as a Service」は結局、何が違うのか。主要3社のPCaaS/Devices as a Serviceの内容を基に、両者の違いやサービス検討時の注意点を整理する。

2021年04月13日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

 企業がクライアント端末の管理負担を減らす方法として、「PCaaS」(PC as a Service)や「Devices as a Service」といった、クライアント端末を定額制で利用するサービスがある。クライアント端末の調達やライフサイクル管理を容易にし、IT部門の日常の管理業務を幾つか減らせるメリットがある。

 PCaaSとDevices as a Serviceの違いは、必ずしもはっきりしていない。代表的なベンダーであるDellとHP、Lenovoのうち、同様のサービスをPCaaSと呼ぶのはDellだけだ(中編「Dell、HP、Lenovoの定額制PC『PCaaS』『Devices as a Service』の違いを比較」を参照)。

Dell、HP、LenovoのPCaaS/Devices as a Serviceの気になる違い

 PCaaSやDevices as a Serviceに相当するサービスとして、Dellは「Dell PC as a Service」を提供しており、HPは「HP Device as a Service」、Lenovoは「Lenovo Device as a Service」を提供している。HPとLenovoのサービスが提供する主要なクライアント端末はノートPCとデスクトップPCだ。そのため両社のサービスをPCaaSと呼んでも違和感はない。両社の具体的なサービス内容は異なるものの、PCaaSとしても、Devices as a Serviceとしても分類できると考えられる。

 こうしたことから分かるのは、企業は各サービスの違いを理解するときに、そのサービスがPCaaSとDevices as a Serviceのどちらに分類されているかは単純な判断基準にならないことだ。LenovoはLenovo Device as a Serviceについて、かつては「PC as a Service」と呼んでいたこともあった。

 PCaaSとDevices as a Serviceは、明確に区別することができない。購入担当者は名称でサービスを比較検討するのではなく、それぞれのサービス内容に目を向けて評価する必要がある。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...

news130.jpg

“AI美女”を広告に起用しない ユニリーバ「Dove」はなぜそう決めたのか
Unilever傘下の美容ケアブランド「Dove」は、「Real Beauty」の20周年を機に、生成AIツー...

news099.png

有料動画サービス 34歳以下では過半数が利用経験、4割は1日1回以上利用
「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2024」を基に、テレビ画面での動...