「PCaaS」(PC as a Service)と「Devices as a Service」の代表的なベンダーに、DellとHP、Lenovoがある。3社のサービス内容と特徴を説明する。
前編「Dell、HP、Lenovoの定額制PC『PCaaS』『Devices as a Service』の違いを比較」は、クライアント端末とそのマネージドサービスを定額制で提供する「PCaaS」(PC as a Service)と「Devices as a Service」を紹介した。IT部門はPCaaSやDevices as a Serviceを利用することで、従業員のクライアント端末の管理にかかる負荷を軽減できる。
PCaaSとDevices as a Serviceの取り組みをリードするのはDell、HP、Lenovoだ。各社はサービスの呼称と提供内容に関して異なるアプローチを取る。各社の主要サービスを見ていこう。
Dellは同社製のノートPCとデスクトップ、ワークステーションを提供する「Dell PC as a Service」を用意している。導入やサポート、管理、廃棄というクライアント端末のライフサイクル管理プロセス全体をカバーする。主要プランはクライアント端末の台数が299台以下向けの「PC as a Service for Business」と、300台以上向けの「PC as a Service for Enterprise」という2つがある。同社はユーザー企業が自社のニーズに合わせてハードウェアとソフトウェア、サービス内容を調整できるようにしている。
HPの「HP Device as a Service」は、PCやワークステーションに加え、同社のシンクライアントである「HP Chromebook Enterprise」も提供する。HP Device as a Serviceには「Standard」(スタンダード)、「Enhanced」(エンハンスド)、「Premium」(プレミアム)という3プランがあり、プランのレベルが上がると利用可能なサポートオプションや管理機能が増える。プランに応じて同社のクライアント端末保守サービスやHPのサービス担当者のサポートを受けられる。
Lenovoの「Lenovo Device as a Service」のユーザー企業が選べるクライアント端末は、同社製ノートPCとデスクトップPCだ。ユーザー企業は事前構成済みのパッケージからクライアント端末を選択するか、カスタムプランを利用できる。Lenovoはクライアント端末のセットアップや導入、保護、管理を担当する。クライアント端末の廃棄やハードウェアの刷新を含めたハードウェアとソフトウェアの両方の管理を担う。契約中のサービス利用規模の拡大や縮小、テクニカルサポートサービス「Lenovo Premier Support」、専門家による診断、クライアント端末の修復も提供する。
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