Dell、HP、Lenovoの定額制PC「PCaaS」「Devices as a Service」の違いを比較PCaaSとDevices as a Serviceの導入を検討する【中編】

「PCaaS」(PC as a Service)と「Devices as a Service」の代表的なベンダーに、DellとHP、Lenovoがある。3社のサービス内容と特徴を説明する。

2021年04月07日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

 前編「Dell、HP、Lenovoの定額制PC『PCaaS』『Devices as a Service』の違いを比較」は、クライアント端末とそのマネージドサービスを定額制で提供する「PCaaS」(PC as a Service)と「Devices as a Service」を紹介した。IT部門はPCaaSやDevices as a Serviceを利用することで、従業員のクライアント端末の管理にかかる負荷を軽減できる。

 PCaaSとDevices as a Serviceの取り組みをリードするのはDell、HP、Lenovoだ。各社はサービスの呼称と提供内容に関して異なるアプローチを取る。各社の主要サービスを見ていこう。

Dell「Dell PC as a Service」

会員登録(無料)が必要です

 Dellは同社製のノートPCとデスクトップ、ワークステーションを提供する「Dell PC as a Service」を用意している。導入やサポート、管理、廃棄というクライアント端末のライフサイクル管理プロセス全体をカバーする。主要プランはクライアント端末の台数が299台以下向けの「PC as a Service for Business」と、300台以上向けの「PC as a Service for Enterprise」という2つがある。同社はユーザー企業が自社のニーズに合わせてハードウェアとソフトウェア、サービス内容を調整できるようにしている。

HP「HP Device as a Service」

 HPの「HP Device as a Service」は、PCやワークステーションに加え、同社のシンクライアントである「HP Chromebook Enterprise」も提供する。HP Device as a Serviceには「Standard」(スタンダード)、「Enhanced」(エンハンスド)、「Premium」(プレミアム)という3プランがあり、プランのレベルが上がると利用可能なサポートオプションや管理機能が増える。プランに応じて同社のクライアント端末保守サービスやHPのサービス担当者のサポートを受けられる。

Lenovo「Lenovo Device as a Service」

 Lenovoの「Lenovo Device as a Service」のユーザー企業が選べるクライアント端末は、同社製ノートPCとデスクトップPCだ。ユーザー企業は事前構成済みのパッケージからクライアント端末を選択するか、カスタムプランを利用できる。Lenovoはクライアント端末のセットアップや導入、保護、管理を担当する。クライアント端末の廃棄やハードウェアの刷新を含めたハードウェアとソフトウェアの両方の管理を担う。契約中のサービス利用規模の拡大や縮小、テクニカルサポートサービス「Lenovo Premier Support」、専門家による診断、クライアント端末の修復も提供する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品レビュー ニュータニックス・ジャパン合同会社

クラウド同士の連携と運用の課題解消、WebスケールITの基準を採用した基盤とは

ハイブリッド/マルチクラウドへ移行する企業のIT環境だが、クラウド同士の連携は複雑な上に、運用も非効率になりがちだ。そこで、この問題を解消するためのハイブリッド/マルチクラウドプラットフォームを紹介する。

製品資料 ニュータニックス・ジャパン合同会社

VMware vSphere環境のクラウド移行、ベンダーロックインや不確実性の回避策は?

オンプレミスで稼働してきた仮想マシンを中心としたワークロードのクラウド移行が増える一方、デファクトスタンダードとなっていた、あるハイパーバイザー製品が買収されたことで、多くの課題が顕在化した。その実態と、解決策を紹介する。

事例 ニュータニックス・ジャパン合同会社

ITの導入・運用費を数百万ドル規模で削減、キャンベラ大学に学ぶNutanix導入術

AIや機械学習を支えるIT基盤の整備に課題を抱えていたキャンベラ大学。Nutanixの導入によりリモートアクセス環境を整備し、研究成果の質も向上させたという。本資料では、同大学のITインフラ改善の取り組みを詳しく解説する。

市場調査・トレンド ニュータニックス・ジャパン合同会社

「VMware買収後」の仮想化戦略 企業はどのように対処すべきか

BroadcomはVMware買収後、製品ポートフォリオやライセンス体系に大きな変更を加えた。ユーザー企業はこの変化にどのように対処し、今後のIT戦略、仮想化戦略を検討、構築していけばよいか。

技術文書・技術解説 ニュータニックス・ジャパン合同会社

仮想化環境の移行をもっと簡単に、知っておくべき「6つのステップ」とは?

仮想化環境の移行を考える際は、「現環境と同じ機能が移行先でも利用できるのか」「ライセンス管理の負担は軽減できるのか」など、さまざまな検討事項が生じる。これらを解決し、簡単に移行を実現するための6つのステップを紹介する。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...

news040.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news253.jpg

「AIエージェント」はデジタルマーケティングをどう高度化するのか
電通デジタルはAIを活用したマーケティングソリューションブランド「∞AI」の大型アップ...