ネットワークエンジニアとして優れた役割を果たすために必要なのは、技術的なスキルだけではない。ある専門家は初級エンジニアと上級エンジニアの違いを挙げて、リーダーが持っている“ある資質”を解説する。
ネットワークエンジニアが考察すべき問題を3回に分けて紹介する本連載。前編「いまさら聞けない『拡張VLAN』とは? なぜVLANを拡張するのか」、中編「Microsoftはなぜ『MEC』と『5G』を一緒に語るのか?」に続く最終回の本稿は、上級ITエンジニアと初級ITエンジニアのスキルの違いを考える。
技術的なスキルにおいても、それ以外においても初級ネットワークエンジニアと上級ネットワークエンジニアには違いがある――。そう解説するのはネットワーク関連の話題を発信するブロガーのイーサン・バンクス氏だ。
「初級ネットワークエンジニアと上級ネットワークエンジニアを分ける大きな違いは経験だ」と、バンクス氏は説明する。上級ネットワークエンジニアは初級ネットワークエンジニアよりも場数を踏んでおり、経験から知恵を得ている。上級ネットワークエンジニアは技術を使いこなす方法を比較的早く理解する。これは経験に基づく知恵のおかげだ。
「『CCIE』(Cisco Certified Internetwork Expert)を保有する経験2年のネットワークエンジニアよりも、無資格でも10年の経験を有するネットワークエンジニアを採用したいと私は考える」。バンクス氏はこう付け加える。
上級ネットワークエンジニアはリーダーに必要な特性を持っている。次のような特性だ。
一例を挙げよう。エラー発生時に出るトラブルチケットは発生したエラーを誤って表記することもある。これを見て上級ネットワークエンジニアは実際に起きていることを素早く認識し、それを解決する方法を迅速に把握する可能性が高いとバンクス氏は説明する。
技術や知識以外で重要なこともある。上級ネットワークエンジニアはチームメンバーと効果的にコミュニケーションを取ることができ、積極的に情報を共有して、経験の浅いメンバーを指導できる。総じて上級ネットワークエンジニアは組織を前進させる方法についての経験と知識を持っており、同時にそれを実行する能力を兼ね備えている。
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