コンタクトセンターが製品選定前の提案依頼書(RFP)を作る際に重視すべき質問内容は何か。「コスト」「サービスレベルアグリーメント(SLA)」「連携」「アプリケーション」などの観点から解説する。
本連載は、コンタクトセンターが技術パートナーを決める際の提案依頼書(RFP)作成におけるベストプラクティスを紹介する。第2回「過不足のない『RFP』を作成するこつ 要件定義は社内の声を第一に」は、RFP作成プロジェクトに必要な6つの手順から1〜2番目を取り上げた。第3回は、3番目の手順「RFPを作成後、レビュー、改訂し、適切な質問を含める」について解説する。
コンタクトセンターのカスタマーエクスペリエンス(CX)向上に関わるリーダーは、重要な質問を全て盛り込んだRFPを作り上げるために、RFP作成プロジェクトチームに十分な時間を与える必要がある。販売、マーケティング、カスタマーサービス、製品の実装チーム、セキュリティ、調達など、ユーザー企業のさまざまな部門がプロジェクトに参加し、共同でRFPを作成し、レビューするのが望ましい。RFPに含める質問の数に決まりはないが、一般的には100〜200個の質問を用意する。
RFPの要素を「コスト」「サービスレベルアグリーメント(SLA)」「連携」「アプリケーション」などの主要なセクションに分けておくと、ベンダーにとっても、RFPの回答を分析するチームにとっても役立つ。両社のさまざまなチームが並列に取り組めるためだ。
コンタクトセンター向け製品のRFPにおける主な質問を幾つか例示する。
※注1:プロジェクトチームは自社にとって重要な機能を全て一覧にする必要がある。
※注2:プロジェクトチームは、暗号化のアルゴリズムに関する補足的な質問(詐欺などの不正行為を減らすのに有効なアルゴリズムか、それは音声認識か動画認識か、など)を含める必要がある。
次回は6つの手順のうち、4〜6番目となる「回答を評価し、ベンダーの最終候補を選定する」「最終候補に残ったベンダーを含めた会議を開催する」「実装を決定および計画する」について解説する。
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