2022年01月17日 08時00分 公開
特集/連載

5G/プライベート5Gを最大限に活用する方法特性と使い所を理解する

5Gを単に「高速なモバイルネットワーク」と考えると価値を見誤り、活用できない。周波数帯による特性の違いやパブリック/プライベートの違いなどを理解する必要がある。

[Andre Kindness,Computer Weekly]

 3G/4Gは、基本的に同じ周波数帯を用いていた。この既存のインフラをアップグレードしても3GPP(3rd Generation Partnership Project)が定義する5G規格を満たすことはできない。5Gは新たな周波数帯を組み込み、MIMO(Multiple Input Multiple Output)を活用し、多数の新プロトコルを採用するため、新しいインフラ、アクセスポイント、機器が必要になる。

 低周波数5Gは広大な受信域を確保し、建物内にも受信域が広がる。ただしデータ転送速度は遅い。高周波数5G(ミリ波など)の場合、転送速度は速くなるが受信域は狭くなる。建物、雨、壁など、電波に干渉する要素によるひずみも発生しやすくなる。

プライベート5Gがもたらす価値

iStock.com/Arkadiusz Warguła

 多くのユースケースに必ずしも5Gは必要ない。だが業界の関係者はプライベート5Gや5Gの高帯域幅かつ低遅延のメリットに注目している。

 パブリック5Gに伴う潜在的な通信障害やセキュリティへの懸念からプライベート5Gを選択する企業(製造、医療、金融サービスなど)もある。プライベート5Gであればセキュリティ機能、ネットワークリソースの使用状況、アプリケーションの優先順位を制御できる。

 プライベート5Gでエッジコンピューティングのメリットを得られるユースケースとしては、工場フロアの自動化、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、リモート検査と監視用ビデオアプリケーション、品質保証、リモート監視、予測保守、従業員の安全システムなどが考えられる。

 プライベート5Gを企業が利用できるようになるスケジュールは国によって異なる。

エッジと自動化を拡大する5G

 5Gは、データとサービスを分散してエッジコンピューティング環境を最適化するのに役立つ。5Gがもたらす高帯域幅と低遅延により、接続される機器の近く(エッジ)でのデータ処理が可能になる。エッジでの処理能力が向上することで、アプリケーション、サービス、ユースケースが必要とするタイミングでデータをキャプチャーして洞察を提供できる。

 5Gは多種多様な自動化シナリオの効率的なデプロイを可能にする。対象となる自動化シナリオには、複雑かつ反復的な仕事を実行するファクトリーロボティクスや自動車両および自動ロボットの管理などがある。

 有線接続が不可能なサイト、高温環境のサイト、地理的に広範囲に広がるサイトにも5Gで接続を提供できる。銀行は5Gを使って支店を期間限定で開設したり、金融サービスの専門家とのリアルタイムチャットを立ち上げて資産管理、退職後の計画、大学資金などの相談に乗ったりすることも可能だ。

 3G/4Gはモバイルという考え方を生み出したが、5Gは企業と顧客との関わり方や企業の運営方法を変えるだろう。5Gの多種多様な新機能は技術面でもビジネス面でも課題をもたらすだろう。新たなビジネスチャンスを加速するためには、専門家とビジネスリーダーが連携して新しいサービスとユースケースを見極めることが重要だ。

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