大容量通信がしやすい「5G」の利用が広がることで、モバイル通信は今後どうなるのか。通信機器ベンダーEricssonのレポートを基に今後の注目すべき市場動向を紹介する。
「5G」(第5世代移動通信システム)は2027年までに世界の全携帯電話契約の約半数を占めるようになり、世界の人口の約3分の1が使う。これは通信機器ベンダーEricssonが2021年11月に公開した携帯電話市場に関するレポート「Ericsson Mobility Report」による予測だ。
前編「『5G』が前例のないスピードで拡大 携帯電話の主流になるのか」に続いて、5Gの市場予測として注目すべき点を紹介する。既に5Gは「4G」(第4世代移動通信システム)を大きく上回るペースで利用が広がっている。
Ericssonのレポートによれば、2021年第3四半期(7〜9月期)の5G契約者数の実績は世界で実質9800万契約増となった。これに対して同期の4Gは約4800万契約増にとどまっている。5G市場の伸びは、5G端末の値下がりが一因となっている。それによって中国と北米における5G需要が強くなっている。
2021年第3四半期のモバイル通信のトラフィック(ネットワークを流れるデータ)は前年同期比で約42%、前四半期比で約8%増えた。月間のモバイル通信のトラフィックは、2027年に世界で月間370EBに達する見込みだ。
5Gのサービス開始が早かった人口の比較的多い市場が、今後のトラフィックの伸びをけん引する。レポートによれば、2027年までにモバイル通信のトラフィックの約62%を5Gが占めるようになる。
固定通信網に無線を接続するFWA(固定無線アクセス)も5G利用を広げる一因となっている。同レポートによれば、FWAは2021年末の約8800万接続から2027年には約2億3000万接続へとおよそ3倍に増加し、その約半分に5Gが使われる。
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