システム開発の「技術的負債」を解消する“うまい方法”とは?「技術的負債」主要6種とその対処方法【第4回】

システム開発における技術的負債を解消するためには、企業は何をすればよいのか。効果的な解消方法を説明する。

2022年09月27日 05時00分 公開
[Will KellyTechTarget]

 IT部門が計画を立てて、システム開発における「技術的負債」(先送り作業)の管理に取り組めば、技術的負債が発生しても、企業が重要な期限を守るのに役立つ可能性がある。技術的負債をうまく管理すれば、IT部門はエンドユーザーのニーズを満たす最小限のシステムや機能を構築しやすくなる。

技術的負債をなくす“うまい方法”はこれだ

会員登録(無料)が必要です

 適切な技術的負債の管理のために、IT部門がまず実施すべきことは、技術的負債があることを開発チームと運用チームに認識してもらうことだ。IT部門が技術的負債を認識できたら、技術的負債を清算する計画を立てる。コーディング規約の作成や、それに付随する開発者トレーニングの計画を組み込むとよい。

 プロジェクトマネジャーや開発者、エンドユーザーが協力して、システム開発に関する各種タスクの優先順位を付けることも重要だ。優先順位が決まり、IT部門がソースコードを確認し終えたら、技術的負債を修正する取り組みに着手する。

 企業は、技術的負債の管理と修正を社内文化に組み込むのが望ましい。これによりシステム開発を前進させながら技術的負債に対処できるようになる。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

事例 ファインディ株式会社

エンジニア組織必見:問題の洗い出しと消化を楽にして開発の生産性を上げる秘訣

エンジニア組織にとって開発の生産性を向上させることは重要な課題だ。しかし、「ボトルネックの特定が難しい」「変更のリードタイムが伸びている」などさまざまな課題が付いて回る。このような状況を解消するにはどうすればよいのか。

製品資料 株式会社SHIFT

ソフトウェア開発の5つの課題、第三者検証サービスの導入でどう解消する?

DXの推進が叫ばれる中、その中核を担うソフトウェア開発の現場では、IT人材不足をはじめとする5つの課題が顕在化している。それらを解消し、ソフトウェアの品質を高める方法として注目されるのが、ソフトウェアテストの外注だ。

製品資料 株式会社SHIFT

3分で分かる「第三者テスト」のメリット、開発エンジニアはどれだけ楽になる?

ソフトウェア開発ではテストを、開発エンジニアが自ら担当するシーンが散見される。ただ、専門知見を持たない人材が我流でテストしていては、開発品質の担保が難しくなる。この問題の解決には第三者によるテストが重要だ。

事例 ServiceNow Japan合同会社

シスラボの事例に学ぶ、ノーコード開発で業務システムを抜本的に改善する方法

業務システムの老朽化が進み、属人化やブラックボックス化が大きな問題となっている企業も少なくない。システム開発企業のシスラボは、同様の問題をノーコード開発ツールの導入と生成AIの活用で解決した。同社の取り組みを詳しく解説する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

「PyTorch」対「TensorFlow」 失敗しない深層学習フレームワークの選び方

深層学習の主要フレームワーク「PyTorch」と「TensorFlow」には複数の違いがある。自社プロジェクトに適したフレームワークを見極める上で欠かせない、それぞれの選択基準や設計思想、メリットとデメリットを取り上げる。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...

news040.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。