ストレージに空き容量がなくなれば、業務は正常に回らなくなる。これから発生する可能性のある「ストレージ不足」に備え、何をしておくべきなのか。
世界のデータ量がこのまま増え続けた場合、ストレージ不足が発生するという見方がある。ストレージを買い足していけばいい時代は終わる。企業のIT担当者にとって重要なことは、ストレージを購入できなくなる事態に備えることだ。それに役立つ3つの戦術がある。
前編:・「データが増え過ぎてストレージ業界がもう限界」という話は本当か?
中編:・世界中でストレージ不足が発生――影響を“3つのシナリオ”で探る
ストレージ不足に備え、IT管理者は以下の3つの戦略を用いて対策を練っておこう。
従業員をはじめとするエンドユーザーは、知らないうちにストレージの問題を生み出している。エンドユーザーと十分に話し合い、何が重要で、何が重要でないのかを理解してもらう必要がある。
例えばエンドユーザーは、データを見つけやすくするために、同じデータを複数の場所に保存していることがある。その中には、古くなって消去すべきデータも含まれている可能性がある。これはストレージの容量を浪費する。データ保管の指導を受ければ、エンドユーザーは無駄を減らしてストレージを利用できるようになる。
IT担当者は、時間をかけてさまざまな選択肢について詳しく学ぶべきだ。まずはストレージ管理の最新トレンドと、圧縮技術の詳細を理解しよう。データ保管の無駄をなくすことで、ストレージリソースの過剰な配備を減らし、SSDの消耗を抑えることができる。自社が利用するデータや、そのデータの保管方法についての理解を深め、データ保管を効率化する方法を探ろう。
ストレージ業界の動向を知り、先行きの予測を立てることで、起こり得る問題を事前に推測したり、回避したりできる。不測の事態を考慮し、計画を立てておこう。例えばストレージの販売価格が上昇した場合、自社の予算にどのような影響があるのかを計画する。
可能な限り、議論には経営陣にも参加してもらった方がいい。経営陣は不意打ちを嫌うので、事前の相談や報告をありがたく思うはずだ。エンドユーザーとのコミュニケーションも忘れないようにしよう。これはストレージに関する自社のニーズをより正確に把握することに役立つ。
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