プライベート5Gを導入するフランスの都市トゥールーズメトロポール。導入に当たっては、通信機器ベンダーNokiaの協力を得る。同都市の関係者やNokiaは、今回の取り組みをどう捉えているのか。
フランスの共同都市圏トゥールーズメトロポールは、欧州連合(EU)による助成金を受けて、ネットワーク整備事業「European HI5」に取り組む。プロジェクトの中心になるのは、「5G」(第5世代移動通信システム)をユーザー組織が自営網として利用できる「プライベート5G」の導入だ。今回の取り組みを、関係者はどのように見ているのか。
トゥールーズメトロポールはまず、16平方キロの試験エリアにプライベート5Gと、そのバックボーン(基幹通信網)を構築し、複数のユースケースを実証する。その後、ネットワークを都市圏全域に広げる。
「今回設置したネットワークケーブルやルーターといったインフラにより、“自由に運用できる5G”のユースケースを開発できるようになった」と、トゥールーズメトロポールで副議長を務めるベルトラン・セルプ氏は話す。
通信機器ベンダーNokiaで欧州企業担当のバイスプレジデントを務めるマチュー・ブルギニヨン氏は、今回のプロジェクトを重視する理由について次のように語る。「5Gおよびそのバックボーンが生み出すメリットを市民に提供しようとする取り組みは、フランスでも希少なものだ」。5Gのネットワークインフラを導入するのがトゥールーズメトロポールになったことについては、「この地域のダイナミズムの証だ」とブルギニヨン氏は語る。
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