テザリング機能は、自宅のメイン回線が使えないときのバックアップ手段になる。しかし、テザリングがうまく機能しないときもある。どのようなトラブルが起きているのか。
Appleのスマートフォン「iPhone」にはテザリング機能がある。テザリングは、モバイルデバイスのモバイル回線を使って、他のクライアントデバイスでのインターネット接続を可能にする仕組みだ。
しかし、iPhoneのテザリング機能を利用した際に起こるさまざまな問題により、ユーザーがネットワークに接続できなくなる可能性がある。そうなると業務の継続が困難になるばかりか、会社のサポートデスクを利用することも難しい。
テザリングに関する問題の原因を特定し、それを回避するために理解しておくべきポイントを解説する。iPhoneはOSのバージョンが「iOS 16.3.1」以降であることを前提とする。
iPhoneをテザリングしてネットワーク接続がうまくいかないとき、ユーザーがまずすべきことは、iPhoneがモバイル回線に接続しているかどうかの確認だ。やり方は、「設定」「モバイル通信」の順に進み、「モバイルデータ通信」がオンになっているかどうか確認する。「モバイルデータ通信」のオンとオフが切り替えられない場合は、ユーザーが通信事業者に連絡して、アカウントがアクティブになっているかどうか、アカウントに異常があるかどうかを確かめた方がいい。
モバイルデバイスにヒューマンエラーは付きものだ。ユーザーがパスワードを忘れる、テザリング機能を間違ってオフにするなどは、その典型的な例だ。
MDM(モバイルデバイス管理)によるサポートがあっても、設定の問題がテザリングに影響を及ぼす恐れがある。まずは、問題のあるiPhoneの「インターネット共有」の設定に間違いがないかことを確認しよう。場合によっては、会社が有している他のiPhoneにも間違った設定が適用されている可能性がある。
テザリング時のよくある問題の一つが、通信速度の低下や接続の中断など、ネットワーク接続が不安定になる問題だ。
典型的な原因は、iPhoneとペアリングするクライアントデバイス間での無線通信規格「Bluetooth」による接続だ。Bluetoothは基本的に無線LAN(Wi-Fi)よりも速度が遅い。加えて、他のクライアントデバイスがiPhoneとBluetoothでつながっている場合は、同じ周波数帯で通信するWi-FiやBluetoothで無線同士の干渉が起こりやすくなり、接続に悪影響を与える可能性がある。iPhoneのバッテリーの減りが早くなる原因にもなる。
後編はテザリング関係の設定を確認してもトラブルが解決しない場合を中心に対処法を解説する。
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