無線LAN規格「Wi-Fi HaLow」(IEEE 802.11ah)は電力消費を抑える機能や約1キロ届く通信など、IoT向けの機能を搭載している。実際にどのような用途に使えるのか。
IoT(モノのインターネット)向けに開発された無線LAN規格「Wi-Fi HaLow」(IEEE 802.11ah)は、複数の分野での活用が想定されている。例えばスマートホームやスマートシティー、スマートビル、スマートリテール、産業用IoT、スマート農業などの分野だ。無線LANの業界団体Wireless Broadband Alliance(WBA)は、Wi-Fi HaLowがこれらの分野で具体的にどのようなユースケース(想定される使用例)を実現するのかを検証している。
Wi-Fi HaLowは以下のようなユースケースを実現すると期待されており、WBAのプロジェクトチームが各ユースケースでWi-Fi HaLowのメリットとパフォーマンスを検証する。
実在するシナリオでWi-Fi HaLowを検証した結果は、WBAとその活動を支援する業界メンバーにとって重要なマイルストーンになる。「各シナリオでは、Wi-Fi HaLowが従来の無線LANの接続の問題をどのように解決するかに重点を置いている。従来のIoT向け接続は非標準の無線周波数(RF:Radio Frequency)が必要であったり、所有コストが高額だったりという課題があった」とWBAのCEO、ティアゴ・ロドリゲス氏は語る。
「今回の導入試験から得られたデータを詳細に分析し、新たな導入ガイドに反映する。さまざまな業界で、IoTによる自動化、洞察、ビジネスメリットを得るために、独占的な通信技術や非IP通信技術に頼ることなく、IoTの導入を支援する」(ロドリゲス氏)
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