コラボレーションの未来は分析にある
Slack vs. Microsoft Teamsだけではない、コラボツール戦争の次の注目はAI活用(1/2 ページ)
「Slack」や「Microsoft Teams」など市場には多くの“コラボレーションツール”があり、競争が激化している。競争の次の焦点はAI活用だ。ユーザー企業にはどのような影響があるのだろうか。
間違いなく2016年のワークプレースコラボレーション市場はにぎやかだった。企業がグローバル市場をターゲットにさまざまな地域で事業を展開する中で、地理的に分散したチームが連携して効果的に仕事を進める必要があった。そのためにワークプレースコラボレーション技術を利用していることが背景にある。もちろん、技術はこの課題の解決策の一部にすぎない。こうした共同作業の成否は組織文化にも左右される。
2016年にMicrosoftは「Office 365」の新ツール「Microsoft Teams」(以後、Teams)のプレビュー版を公開した。Facebookは「Workplace」を正式にリリースした。Slack Technologiesによる「Slack」とGoogleのグループ向け共有ドライブ「Team Drive」の統合計画の発表も競争に拍車を掛けた。幾つかのコラボレーションツールを手掛けるAtlassianも「HipChat」のデータセンター版を発表した。このHipChatは、グループチャットやファイル共有、ビデオ通話といった機能を兼ね備えている。
これらのツールが加わったワークプレースコラボレーション市場には、他にも数十の競合製品がひしめいている。スタンドアロンアプリケーションとしては下記がある。
- RingCentralの「Glip」
- Ryverの「Ryver」
- Zincの「Zinc」
- Teamwork.comの「Teamwork Chat」
- Hiboxの「Hibox」
またエンタープライズプラットフォーム製品では下記がある。
- SAPの「SAP Jam」
- IBMの「IBM Connections Suite」
- Salesforce.comの「Salesforce Chatter」
IT市場調査会社のCompass Intelligenceによると、世界のエンタープライズメッセージングアプリケーション市場は、2019年までに19億ドルを超える見通しだ。市場調査会社Apps Run the Worldは、このカテゴリーにファイル共有やソーシャルネットワーキング、ビデオ会議といった製品を加えたコラボレーションアプリケーションの世界市場が、2020年には84億ドルに達すると、レポートで予想している。
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コラボレーションツールのこれから
企業でコラボレーションアプリケーションが求められるのは、電子メールが一般の従業員が日々必要な大量のコミュニケーションに対応できないからだ。そうしたアプリケーション需要をけん引しているのは、企業内で増えているソーシャルメディアを使いこなす世代の従業員だ。2020年までに、世界の労働者の50%はミレニアル世代になるだろうと、Forrester Researchのエンタープライズアーキテクチャ担当主席アナリスト、クレイグ・ルクレア氏は語る。
ミレニアル世代は、携帯メールやインスタントメッセージング(IM)、ソーシャルメディア「Facebook」など、さまざまな新しいオンラインツールに囲まれて育ってきた。この世代は、プライベートで使っているソーシャルメディアやチャットアプリケーションのような仕事ツールを求める、とルクレア氏は説明する。さらに同氏は、従業員が受け取る電子メールの量は膨大であり、それらを全て開いて目を通し、返信、転送、あるいは削除しなければならないと指摘する。従業員は、こうしたワークロードを整理でき、さらには一部を自動化できるツールを切実に求めている。
Hawk Ridge Systemsは、電子メールの処理に時間や労力がかかりすぎることから、米国とカナダの15オフィスに分散した200人の従業員向けにメッセージングアプリケーションを導入することを決め、製品を評価した。同社が選んだのはGlipだ。このクラウドベースのツールは、リアルタイムメッセージングやグループチャット、ビデオ会議、カレンダー共有、タスク管理、ファイル共有などを1カ所でできる。
「私は1日に100~200通の電子メールを受け取っていたが、Glipを導入して30通程度に減った。従業員は、Glipだとお互いに連絡が取りやすいと話している」と、Hawk Ridge Systemsのオペレーションマネジャーを務めるサミュエル・イーキン氏は語る。
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