3つの注意点を整理
「WPA2」から「WPA3」への無線LANセキュリティの移行はなぜ難しいのか?
無線LANのセキュリティプロトコルを「WPA2」から「WPA3」に移行するのは単純ではない。それはなぜなのか。移行の際に注意すべき点をまとめた。
「WPA」(Wi-Fi Protected Access)は、無線LANで送受信するデータを保護するためのセキュリティプロトコルだ。現在、WPAには3つの世代があり、かなりの企業は第2世代である「WPA2」(Wi-Fi Protected Access 2)を社内の無線LANに導入している。
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無線LANの基礎知識
WPA2は、業界団体Wi-Fi Allianceが2004年9月に発表してから十数年経過していて、脆弱(ぜいじゃく)性の存在も判明しており、セキュリティ管理者に不安を与えている。こうした弱点を解消するために、最新版の「WPA3」(Wi-Fi Protected Access 3)への移行を検討している企業は少なくない。
ただしWPA2からWPA3へ移行する道のりは平たんではない。移行可能かどうかを左右する幾つかの要素があるからだ。移行時の主要な注意点を見ていこう。
WPA2からWPA3への移行時に検討すべき注意点
1つ目の注意点は、まずWPA3は2018年6月の正式発表からまだ2年弱しかたっておらず、発表後に研究者が幾つかの欠陥を発見していることだ。これからさらに脆弱性が見つかって、WPA2の脆弱性を上回る影響を及ぼす可能性も否定できない。
2つ目は、WPA3の利用には無線LANのハードウェアやソフトウェアが要件を満たしている必要があることであり、こちらの方が影響は大きい可能性がある。WPA3を利用するには暗号化を強化する機能「PMF」(Protected Management Frames)の有効化が必須であり、無線LANハードウェアがPMFを使えるチップを搭載していなければならない。WPA3をまだ利用できない無線LANハードウェアもある。採用したい無線LANハードウェアでWPA3を利用できるかどうか確認する必要がある。
3つ目は、無線LANクライアントでもWPA3を利用できなければならないことだ。現在使っているPC、タブレット、スマートフォン、IoT(モノのインターネット)機器の中には、WPA3を利用できない製品も少なくない。古い無線LANクライアントをWPA3が利用できる製品に置き換えるには時間がかかる。
WPA2からWPA3への移行を検討しているユーザー企業は当面、WPA2とWPA3を併用せざるを得ないだろう。幸いWPA3が利用できる無線LANアクセスポイントや無線LANクライアントは、WPA2も利用できる。そのためWPA3準拠の無線LANクライアントではWPA3を、それ以外の無線LANクライアントではWPA2を引き続き使用して、無線LANに接続することが可能だ。
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