クラウド管理者の役割は企業ごとに異なる。ただしクラウド管理者として成功するために必要な基本スキルは共通している。その代表例が「Linux」と「Windows」関連のスキルだ。
ユーザー企業におけるクラウド管理者の仕事は、大まかに言うとクラウドサービスで稼働させるワークロード(アプリケーション)の導入と管理だ。高収入につながるが、簡単な仕事ではない。
学位を取ったり専門コースを受講したりするだけでは、クラウド管理者に必要なスキルを十分に身に付けることは難しい。クラウド管理者になるには、さまざまな知識とスキルを習得することが必要だ。本連載は、クラウド管理者に必要なスキルを説明する。
同じ「クラウド管理者」という職名の仕事でも、現場で必要となるスキルは企業ごとに異なる。例えばクラウドインフラのアーキテクチャ設計とクラウドサービス活用戦略の立案は、概して「クラウドアーキテクト」という職名を持つ人が担当する。ただし企業によっては、こうした仕事もクラウド管理者が担当することがある。
クラウド管理者が相当量のコードを書く場合もあれば、管理業務の大半をクラウド管理ツールのGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)で実施できる場合もある。業務内容にばらつきがあるクラウド管理者を目指すには、まずは基本的なスキルを習得することが先決だ。
「Linux」「Windows」両方の知識が、クラウド管理者には必要だ。企業によってはクラウドサービスで実行する仮想マシン(VM)として、ゲストOSがLinuxのVMとWindowsのVMが混在していることがある。その場合、LinuxとWindows双方のVMを管理することが必要になる。
クラウド管理ツールもLinuxとWindowsの双方で使用することがある。Amazon Web Servicesの「AWS Command Line Interface」(AWS CLI)やGoogleの「gcloud command-line tool」など、各クラウドベンダーが提供する管理用コマンドラインインタフェース(CLI)ツールは、Linuxや「UNIX」向けの一般的な管理ツールと使い方が似ている。オンプレミスのWindowsインフラを管理するときは、これらのCLIツールをWindowsにインストールして実行する。
次回以降は、クラウド管理者に必要なその他のスキルを紹介する。
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