次世代の事業継続管理者は、変化に適応しつつ的確にリスクに対処する力を求められる。ビジネスインパクト分析(BIA)、プロジェクト管理、ITに関する知識や経験は大きな力になる。その理由は何か。
事業継続(BC)、災害復旧(DR)対策において想定すべき場面が多様化している。レジリエンス(障害発生時の回復力)を必要とする災害はいつ起こるか予想がつかず、どのような場面にも対処できる準備が必要だ。
こうした事態に対処する事業継続管理者(Business Continuity Manager)は、さまざまな専門技能を必要とする。第1回「次世代の事業継続管理者に必須な“あのスキル”とは」は、事業継続管理者に必要なスキルのうち、「BC/DRの計画を伝えるコミュニケーションスキル」「さまざまなチャネルを使ったコラボレーションスキル」の2つを紹介した。本稿は、「ビジネス影響度とリスクの分析スキル」「プロジェクト管理スキル」「ITに関するスキル(知識と経験)」の3つを紹介する。
ビジネス分析スキルは、会社がどのように運営されているのか、ビジネスのさまざまな要素がどのように相互に関わり、企業がどのように戦略を実行しているのかを事業継続管理者が理解するのに役立つ。中でも、
を計画して実行する力は、事業継続管理者に求められる重要なスキルだ。これらを実施すれば、自社の運営方法に関する有益な洞察を得られ、事業継続に影響を与え得る内外の要素を特定できる。
BC/DR、レジリエンスプログラムは、企業にとって主要なプロジェクトだ。複雑なプロジェクトを計画し、編成し、管理するためには、プロジェクト管理の高い能力が必要になる。こうした“組織をまとめる力”を補完するのは、プロジェクトマネジャーの専門認定資格とプロジェクト管理ソフトウェアに関する専門知識だ。事業継続管理者が取得できるプロジェクト管理関連資格の例を以下に挙げる。
DRは、主にITの計画と運用に焦点を置くように進化してきた。事業継続管理者は、重要なITリソースをBC/DRチームで確実に保護し、復旧できるようにしなければならない。企業のビジネスプロセスを支えているのはITであると考えると、事業継続管理者にとってIT関連業務の経験は重要な意味を持つ。ただしBC/DRとレジリエンスがカバーする範囲は、技術分野にとどまらない。そのため事業継続管理者はビジネスの運営方法、従業員がビジネスにおいて果たす役割、ビジネスで使用するさまざまな資産の使い方や存在意義を理解する必要がある。
ビジネスとITの専門知識は、事業継続管理者にとって重要だ。今やさまざまな認定資格や学位がある。BC/DR分野への参入を考える際はビジネスとIT両方の知識を持つことを検討するとよい。
第3回は、「リスクを測るスキル」「BC/DRの取り組み全体を監査するスキル」「財務分析スキル」「危機管理スキル」の4つのスキルを解説する。
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