いまさら聞けない「DMP」の基礎知識 サードパーティーcookieとの関係は?脱サードパーティーcookie後の「DMP」の未来【第1回】

「DMP」はマーケティングを進めるための手段として、依然として重要だ。ただし「脱サードパーティーcookie」の潮流が、DMPの未来を脅かしている。知っておくべきDMPの基本事項を整理する。

2022年08月22日 05時00分 公開
[Scott RobinsonTechTarget]

関連キーワード

CRM


 企業がオンラインマーケティングやオンライン広告のために豊富な顧客データを収集・活用できているのは、「DMP」(データマネジメントプラットフォーム)のおかげだ。DMPの基本的な役割をおさらいしよう。

そもそも「DMP」とは何か

 デジタルマーケティングにおける最も強力なツールの一つが、DMPだ。DMPは消費者を明確に分類し、対象を絞ったメッセージ発信を可能にする。こうした形で顧客データを利用しない企業は、競争上不利になる。

 DMPは購買履歴や好き嫌いといった、顧客に関するさまざまな情報を保管する。Webページの訪問履歴や登録フォームに入力された情報も収集して一元管理するので、DMPを活用するマーケターは、それらのデータを分析して個々の消費者に適切なメッセージを発信できる。

 ビッグデータの成熟に伴い、DMPも成熟してきた。インターネットが普及する前から、DMPに類する仕組みはさまざまな形で存在していた。DMPが飛躍的に進歩した背景には、クラウドサービスの普及がある。大容量ストレージがクラウドサービスとして安価に利用可能になり、DMPの容量は大幅に拡大。中小企業にも手頃なコストでDMPが導入可能になった。

 これまでDMPは主に、表示中のWebサイトの運営企業とは異なる企業が設定したcookieである「サードパーティーcookie」に依存してきた。サードパーティーcookieを取り巻くプライバシーの懸念が、DMPの未来を脅かしている。


 第2回は、サードパーティーcookieの問題を解説する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news066.jpg

Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...

news150.jpg

「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...

news110.jpg

Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...