増大するデータ量にどう対処していけばいいのかを考える際、「SSD」の価格や購入タイミングを加味する必要がある。判断を見誤らないために知っておいた方がよい、SSDの基本とは。
「木を植える最も良い時期は20年前だった。次に良い時期は今だ」。これは、もっと前から始めておけばよかったが、今からでも遅くないという教訓を伝える、植木屋を例にした格言だ。何事をするにも肝に銘じておきたい言葉だが、「SSD」の購入には当てはまらない。SSDの場合はどうなのかを、もう少し具体的に伝える。
SSDの購入を考える場合は、「木を植える最も良い時期は20年前だった。次に良い時期は今だ」の反対だ。20年の期間で考えると、SSDを購入するのに最適なタイミングは、20年後ということになる。
記録密度の向上をはじめとする、さまざまな技術進化が現在進行形で起きており、それは20年後まで継続する。SSDの1GB当たりの価格が下落を続けることは容易に想像できる。企業は必要に応じて容量を調達しなければならないので、あまり極端なことは言えないが、購入をできるだけ先延ばしにすることは、SSDの購入を割安にする単純明快な方法だ。
SSDの価格は、基本的には「NAND型フラッシュメモリ」の価格に連動する。半導体関連企業が加盟する組織、World Semiconductor Trade Statistics(WSTS:世界半導体市場統計)が公表する数値によると、NAND型フラッシュメモリ1GB当たりの価格は下落傾向にある。
ここで言いたいことはこうだ。過去数カ月でNAND型フラッシュメモリの価格が大幅に下落する値動きになることはあるが、だからといって当面必要な容量の5倍を購入する、といった大げさな判断をすることは推奨できない。長期的に見ればSSDの価格が上昇することはないため、購入したSSDの大量調達は無駄に終わってしまう。余り過ぎた容量の価値は、次第に減少するだけだ。
NAND型フラッシュメモリ価格の小幅な値動きに惑わされないように、以下の点に注意することを推奨する。
「余裕のある容量を確保しておくことで、ストレージアレイの更改やメンテナンスの負荷を下げられる」といったメリットを重視することも考えられるため、価格を含めた要件のバランスを見て判断することが重要になる。とにかく強調しておきたいのは、容量確保が無駄にならないように、SSDを必要以上に購入し過ぎないことだ。
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