小規模向けの仮想環境用統合型アプライアンス、オールフラッシュアレイのプライマリーストレージ、ビッグデータ分析向けのスケールアウト型NASなど、サーバ、ストレージに関連する最新のニュースをお届けします。
サーバ、ストレージの新製品や導入事例を紹介する「サーバ&ストレージ」ニュースフラッシュ。小規模向けの仮想環境用統合型アプライアンス、オールフラッシュ構成のプライマリーストレージ、ビッグデータ分析基盤となるスケールアウト型NAS新製品など、さまざまなニュースがありました。
イメーションは2015年3月3日、アーカイブ専用ストレージ「NEXSAN ASSUREON 8」を発表した。NEXSAN ASSUREON 8は、ASSUREONソフトウェアとコントローラーハードウェア、ストレージハードウェアで構成されており、ノードを追加することで最大5PBまで拡張可能だ。プライマリー(1次)ストレージからアクセス頻度の低いデータを移動して二重にアーカイブする。一度だけ書き込みその後の消去や変更ができない「WORM(Write Once Read Many)」方式を採用し、データをAES方式で暗号化して保管する。
NEXSAN ASSUREON 8ではプライマリーストレージにショートカットを作成することでリストア時間を短縮できる。ファイルの可用性や完全性を確保する独自のデータ保護機能を備える。可用性を確保するため、保存ファイル全てにシリアル番号を割り振り管理する。ファイルの欠落がないかどうかを定期的に監視し、欠落があれば自動的に修復する。また、ファイル保存時にファイル固有の値であるフィンガープリント(指紋)を生成し、定期的(デフォルト90日)に指紋を再生成してオリジナルの指紋と比較する。これにより、ファイルの改ざんや破壊などを監視するとともに自動修復する機能を持つ。
オープン価格だが、参考価格としては容量120Tバイトの冗長化構成(レプリケーション構成)で33万ドルと同社は公表。2015年4月1日に販売開始する(発表:イメーション<2015年3月3日>)。
日本ヒューレット・パッカード(HP)は2015年3月3日、仮想環境向け統合型アプライアンス製品群「HP ConvergedSystem」のラインアップを拡大した。仮想マシン(VM)100台程度の中規模仮想環境向けに「HP ConvergedSystem 200-HC StoreVirtual System」(以下、200-HC StoreVirtual System)、「HP ConvergedSystem 200-HC EVO:RAIL」(200-HC EVO:RAIL)の2製品を、VM1000台以上の大規模環境向けに「HP ConvergedSystem 700 for Virtualization」(700 for Virtualization)を提供開始する。
HP ConvergedSystemはサーバやストレージ、ネットワーク、管理ツールなどをパッケージ化し、導入企業ごとの最適な環境に事前設定して提供する。日本HPが今回発表した200-HC StoreVirtual Systemは、2Uのラックマウント型サーバにサーバ仮想化製品「VMware vSphere」の環境を構築し、最大100台の仮想マシンを稼働できる。仮想共有ストレージにHPの仮想ストレージソフトウェア「HP StoreVirtual VSA」を採用し、仮想環境管理ソフトウェア「HP OneView InstantON」で仮想マシンを最短15分で作成できるという。
一方、200-HC EVO:RAILは200-HC StoreVirtual Systemとハードウェアの基本構成は同じだが、仮想共有ストレージにストレージ仮想化ソフトウェア「VMware Virtual SAN」を用い、管理用ツールとしてログ管理/分析ソフトウェア「VMware vRealise Log Insight」を搭載する。この両製品はHP ConvergedSystem製品群の中でも初めてとなる、外部ネットワークストレージを利用せずに複数台のサーバ内蔵ディスクを仮想的に共有する「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」構成を採用した。日本HPでは、より小規模な仮想環境を構築でき、VDI(仮想デスクトップ環境)などのリソースプールとして利用できると説明する。
700 for Virtualizationは、従来製品でいずれも大規模環境向け統合型アプリライアンスの「HP ConvergedSystem 700 for Virtualization」と「HP ConvergedSystem 700x for Virtualization」を単一製品に統合した。同社の最新サーバ製品である「HP ProLiant Gen9サーバー」、管理ツールの新版「HP OneView 1.2」を搭載する。販売価格は、200-HC StoreVirtual Systemが1788万7000円から、200-HC EVO:RAILが3577万円から、大規模向けのHP ConvergedSystem 700 for Virtualizationが6132万円から(いずれも税別)。同日、日本HPはITインフラを対象にする従量課金サービス「HPフレキシブルキャパシティ」において、仮想マシン単位での課金メニューを追加した(発表:日本HP<2015年3月3日>)。
ノベルは2015年3月4日、Linuxディストリビューション「SUSE」におけるストレージソフトウェア「SUSE Enterprise Storage」の提供開始を発表した。オープンソースの分散ファイルシステム構築ソフトウェア「Ceph」をベースとする商用製品。サーバOS「SUSE Linux Enterprise Server 12」(SLES 12)との組み合わせを想定し、Cephの主要機能を取捨選択するなど、I/Oパフォーマンスや安定性のためのチューニングを施した。
Cephでは汎用サーバのクラスタ構成による分散型ストレージ環境を構築でき、ブロックストレージやファイルサーバ、オブジェクトストレージの3種類のインタフェースでアクセスを可能にする。SUSE Enterprise StorageではこうしたCephの基本的な機能に加え、自己修復や自己管理機能などを利用できる。SUSE Enterprise Storageは従量課金制を取り、月額利用料が1Tバイトは1万ドルから(4ノードの最小構成における1ノード分の金額)。単体およびクラウド基盤構築ソフトウェア「SUSE OpenStack Cloud」のオプションとして提供する(発表:ノベル<2015年3月4日>)。
ティントリジャパンは2015年3月5日、仮想環境専用ストレージ「Tintri VMstore」を新たにMicrosoftのサーバ仮想化機能「Microsoft Hyper-V」による仮想環境で利用可能にすると発表した。「VMware vSphere」「Red Hat Enterprise Virtualization」、Hyper-Vなど主要なハイパーバイザーが混在したストレージ環境における統合的なデータ管理や保護、仮想マシンの可視化を支援する。
「Hyper-V Manager」「System Center Virtual Machine Manager」(SCVMM)と連係したスナップショットやクローン、レプリケーションなどのデータ保護機能を仮想マシン単位で実施できる。
同時にティントリジャパンはサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere 6」と関連アプリケーション「VMware vSphere Virtual Volumes」「VMware vRealize Operations」「VMware Integrated OpenStack」のサポート提供も発表した(発表:ティントリジャパン<2015年3月5日>)。
VIOLIN MEMORYは2015年3月18日、同年2月に出荷開始したオールフラッシュストレージ製品群「Violin Memory Flash Storage Platform」(FSP)に関する説明会を開催した。同社によると、オールフラッシュアレイで構成する業界初のプライマリー(1次)ストレージだという。
FSPは「Violin Memory 7300 FSP」「同 7700 FSP」の2機種があり、フラッシュストレージアレイ、独自OS「Concerto OS 7」、管理コンソール「Symphony」などで構成される。
7300 FSPの筺体サイズは3Uで、FC(ファイバーチャネル)/iSCSIを用いる単体のSANストレージや7700 FSPに組み込んで利用する。7300 FSPは6モデル用意され、最大で100万IOPS(4Kブロック)、最小レイテンシは250マイクロ秒、物理容量10.5Tバイトから70Tバイトまでの性能を持つ。
7700 FSPは、ハーフラックサイズのモジュール型オールフラッシュアレイ。クラスタ構成による同期レプリケーションが可能で、最大6台までのフラッシュアレイを収納でき、その物理容量は最大420Tバイトだ。2機種とも最新OS「Conerto OS 7」を採用し、データを保存するタイミングで重複排除処理をするインライン方式の重複排除/圧縮によるデータ削減機能を持つ(発表:VIOLIN MEMORY<2015年3月18日>)。
EMCジャパンがビッグデータ分析基盤となるストレージ新製品「Isilon HD400」を発表した。Isilon HD400は、データ容量を重視するユーザー企業向けのNAS製品。従来製品「Isilon S210」の2.5倍となる最大50P(ペタ)バイトまで容量の拡張が可能だ。
EMCジャパンの最新OS「OneFS 7.2」を採用し、分散処理ミドルウェア「Apache Hadoop」の分散ファイルシステム「HDFS 2.3」「HDFS 2.4」などが利用できる。IaaS構築用オープンソースソフトウェア「OpenStack」のストレージサービス「Swift」の利用も可能だ。同社は多様なデータを保存、管理、分析可能にする同社の「データレイク」構想を実現する基盤製品と位置付ける。Isilon HD400の販売価格は、個別見積もり(発表:EMCジャパン<2015年3月18日>)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。
なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...
業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...