歯科支援企業が「SD-WAN」導入に踏み切った理由先行事例に見る「SD-WAN」の導入成果【後編】

ネットワークトラフィック増大に直面した歯科医院支援企業Pacific Dental Servicesが、解決策として注目したのが「SD-WAN」だった。同社はSD-WANで、この課題にどう対処したのか。

2019年08月08日 05時00分 公開
[Luke O'NeillTechTarget]
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 中編「急成長のバイオテクノロジー企業が『SD-WAN』を必要とした理由」では、バイオテクノロジー企業のBioIVTが、「SD-WAN」(ソフトウェア定義WAN)を導入して新しい事業所のネットワークを短期間で構築した事例を紹介した。後編はネットワークトラフィックの増加という事態にSD-WANの導入で対処した事例や、SD-WANを導入する際の注意点を紹介する。

 歯科医院向けの支援サービスを提供するPacific Dental Servicesは、ネットワーク老朽化の問題を抱えていた。カリフォルニア州アーバインを拠点とする同社は、スイッチング(トラフィックの中継・転送)技術のMPLS(マルチプロトコルレベルスイッチング)をベースとするネットワークを介して単一のデータセンターに接続するという、典型的なレガシーネットワークを運用していた。「ビジネスの成功のために、最新のネットワークを導入しなければならない時期に差し掛かっていた」。同社のインフラ部門でディレクターを務めるリッチ・ブラウンリー氏はそう語る。

 Pacific Dental Servicesはオンプレミスのデータセンターに見切りを付けて、クラウドへ移行した。そして同社が支援サービスを提供する歯科医院に、遠隔治療、ビデオ会議、3次元(3D)パノラマX線装置を導入した。これらの最新技術は申し分のない機能を備えていたが、ネットワークの通信容量をこれまでの4倍に増やす必要が生じた。このトラフィック増に対処するためにMPLSを増強するには、高額の費用が必要だった。ブラウンリー氏は「古いネットワークでは不十分だということに気付いた」と言う。

ネットワークトラフィック増にSD-WANで対処

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