クラウドサービスのコストは、ユーザー企業が利用する「リージョン」や、クラウドサービスを利用する従業員のスキルによって大きく変動する可能性がある。コストを抑えるにはどうすればよいのか。
料金プランを精査したり、従業員のクラウドサービス利用に適切な権限を設定したりすることは、クラウドサービスを安く利用する上で重要だ。クラウドサービスのコストを抑えるための主要な7つのポイントのうち、6つ目から8つ目を説明する。
クラウドサービスの利用料金は、その需要に左右される。クラウドベンダーはリージョン(地域データセンター群)ごとにクラウドサービスの利用料金を設定しており、需要が少ないリージョンは、利用料金が安くなる可能性がある。こうした特定のリージョンにワークロード(アプリケーション)を移動させると、クラウドサービスのコストを削減できる。
リージョン間の移動がワークロードに及ぼす影響は、待ち時間の変動くらいだ。ただしセキュリティや法規制の要件によっては、特定のリージョンでワークロードを運用できない場合がある。
費用対効果を高めるために、複数のクラウドサービスを組み合わせるマルチクラウドを進める選択肢もある。ソフトウェアのテストや開発といった一部の作業やワークロードを、他ベンダーのクラウドサービスで運用することで、コストを削減できる可能性がある。
ユーザー企業が自由に仮想マシン(VM)やストレージを選択してインフラを構築し、アプリケーションを開発できる点は、クラウドサービスの大きなメリットだ。このメリットは、想定および計画していないコストや無駄なコストが生じる原因にもなる。
コストを削減するために、クラウドアーキテクトやクラウドエンジニアといった、クラウドサービスに精通したエンドユーザーにクラウドサービスの利用を制限する企業もある。クラウドサービスとその料金体系に精通した専門家は、コストを抑えながら要件に合わせてクラウドサービスの利用計画を策定できる。
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