増えるデータ、変わるストレージ技術【第4回】
30TBのSSDから爆速インタフェースまで 知らないとまずい「ストレージ」の進化
SSDやHDDといった記録媒体や接続のインタフェースなどを中心に、ストレージにさまざまな変化が起きている。注目に値する4つの動向を、その背景とともにまとめた。
企業のデータ保管やデータ活用の要望に応じるようにして、ストレージに興味深いさまざまな進化が見られる。SSDやHDDの「保存容量」「インタフェース」、さらに「拡張性」などをキーワードにして、注目すべき4つの進化をまとめた。
「ストレージの進化」が止まらない
併せて読みたいお薦め記事
連載:増えるデータ、変わるストレージ技術
- 第1回:SSDやHDDは“桁外れのデータ増加”に耐え得るのか?
- 第2回:“余裕のストレージベンダー”には険しい未来が その末路とは?
- 第3回:ストレージ業界の“売れっ子”「クラウド」が“問題児”に変わるとき
データ増大とストレージの進化
1.オブジェクトストレージ
クラウドストレージの利用拡大とともに、データを「オブジェクト」という単位で扱う「オブジェクトストレージ」の採用が着実に進んでいる。オブジェクトストレージは容量を追加しやすく、その拡張性の高さに特徴がある。そのため増大するデータの保管に適しており、機械学習などの人工知能(AI)技術の活用やデータ分析をはじめ、さまざまな用途に利用できる。昨今はオンプレミスのインフラでオブジェクトストレージを採用する動きが著しい。
2.インタフェースの進化
企業の保有データ量が増大する中で大きな役割を果たすのが、ストレージを接続するインタフェースの進化だ。インタフェースの帯域幅(データ転送容量)が大きくなるほど、より多くのデータを扱いやすくなる。
ストレージ製品において採用が広がっているインタフェース規格「PCI Express 4.0」(PCIe 4.0)は、その前世代の「PCI Express 3.0」(PCIe 3.0)に比べて帯域幅が2倍になった。帯域幅がPCIe 4.0の2倍になった「PCI Express 5.0」(PCIe 5.0)を採用する製品も出てきている。2022年には「PCI Express 6.0」(PCIe 6.0)の仕様が確定し、その帯域幅はPCIe 5.0の2倍になった。ストレージプロトコル「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)を採用することで、PCIeのこうした進化を最大限に生かすことができる。
3.HDD、SSD、磁気テープの容量増大
より大容量のデータ保管を実現するために、ストレージの容量は増大を続けている。HDDは容量20TBを超える製品が続々と登場し、SSDでは容量30TBを超えた製品がある。磁気テープも標準規格「LTO-9」(LTO:リニアテープオープン)で容量が圧縮時18TB、非圧縮時45TBになるなど容量は増大しており、長期的に保持するアーカイブデータの保管において重要な役割を果たしている。
4.ストレージの階層化や一元管理
ストレージの運用においては自動化やソフトウェア定義といった技術が普及しつつある。データの圧縮や重複排除など、データ保管の効率性を高めるための技術も普及している。これらの進歩が相まって、データの利用頻度や種類に応じて保管するストレージを使い分ける階層化や、複数のストレージの一元的な管理などが可能になる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[SCSK株式会社] 「Dropbox」管理・運用の困りごと解決ガイド -
事例
[SCSK株式会社] 東急建設や朝日放送など4事例に学ぶ、クラウドストレージ移行のポイント -
製品レビュー
[株式会社シーイーシー] 脱VMwareは単なる移行で終わるのか? 後悔しない次世代基盤の選び方とは -
市場調査・トレンド
[株式会社日立ソリューションズ] クラウド型ストレージと文書管理システム、その使い分け方とは? -
市場調査・トレンド
[グーグル・クラウド・ジャパン合同会社] AIの悪用でサイバー攻撃が加速、インシデント調査で判明した脅威の実態と防衛策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
2
「生成AIの導入・活用」に関するアンケート
-
3
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
4
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
5
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
6
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
7
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
8
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
9
「セキュリティ運用と侵入後の初動防御」に関するアンケート
-
10
「オフィス移転・刷新に伴うネットワーク環境の実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー