デスクトップ仮想化を筆頭に、VMware環境のバックアップ、vSphere 5.5といったトピックが注目された2014年の仮想化関連の記事。記事ランキングからトレンドを探る。
2014年に最も読まれた仮想化に関する記事は「失敗しないVMware環境に最適なバックアップ製品の選び方(VADP編)」でした。VMware環境のバックアップを効率化する上で欠かせないAPI「vStorage API for Data Protection(VADP)」をポイントに、バックアップ製品の選び方を解説しました。
実はこの記事は、2013年に公開された記事です。TechTargetジャパンでは、2013年からVMware環境におけるデータ保護に着目し、「バックアップ」「HAクラスタ」「事業継続計画(BCP)/災害対策(DR)」の3テーマで連載を展開してきました(参照:仮想環境の“データ保護”製品選定 完全解説)。なお、仮想環境の可用性を高めるHAクラスタに関する記事で最も読まれたのは、10位「仮想化特有の課題がある、VMware環境の“従来型”HAクラスタ」でした。この記事では、従来の物理環境のHAクラスタ製品を仮想環境で使用した場合に生じる課題について整理しています。「VMware環境のHAクラスタ製品の選び方 〜仮想マシン間HAクラスタ編」と併せてご覧ください。
2位は、「VDI vs. RDS、2つのデスクトップ仮想化方式を比較」でした。このTop10ランキングのうち、4本がデスクトップ仮想化に関する記事でした。デスクトップ仮想化は、仮想化関連で最もホットなトピックといえるでしょう。
同じく2位、4位「5つの仮想化方式を一覧表で比較 〜デスクトップ仮想化導入で準備すべきこととは」の記事からは、配信方式に関する記事がよく読まれていることがうかがえます。デスクトップ仮想化の画面転送には、「サーバ共有」「VDI(仮想PC)」「リモートPC」といった方式があり、それぞれにメリット/デメリットがあります。また、画面転送ではないオフライン方式もあります。
そして、5位「MacユーザーにWindows環境を提供、「VMware Horizon FLEX」とは?」、8位「タブレットで仕事はもう普通? 数少ないWindowsアプリのためにPCを用意する企業のジレンマとは」の記事にあるように、デスクトップ仮想化はBYOD(私物端末の業務利用)ワーカーやモバイルワーカーが業務でWindowsを利用するための手段として用いられることが多いようです。今後も、Macをはじめとした私物端末の利用は多いと予想されますので、業務アプリケーションがクライアントOSに依存する限りは、デスクトップ仮想化のニーズは高いでしょう。
3位には「小規模環境では注意すべし、VMware vSphere 5.5導入のポイント」がランクインしました。また、9位「これだけ読めばOK! VMware vSphere 5.5の注目すべき変更ポイント」にも「VMware vSphere 5.5」に関する記事が入っています。2015年3月には次期バージョン「VMware vSphere 6」(β版提供中)の登場がうわさされるvSphere。長距離でのライブマイグレーションの実現など「vSphere vMotion」のさらなる機能強化が注目されています。2015年もVMwareは、仮想化トピックにおいて引き続き大きな関心事でありそうです。
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