SSDの最新動向や活用事例、Linuxディストリビューションの比較やサーバ購入のコツ、「IBM Watson」の弱点など、2014年に公開したサーバ&ストレージ関連の記事の中でも、特に多く読まれた記事を紹介します。
HDDよりも高い処理性能を誇るSSD(ソリッドステートドライブ)を採用する企業が増えています。そうした背景を受けて、2014年はSSD関連の記事が多く読まれました。
最も多く読まれた記事「次世代SSDがついに登場、標準規格と3Dフラッシュで進化」では、米TechTargetが毎年発表している「ホットなデータストレージ技術」予測を紹介。特に多くの企業のIT環境にインパクトを与える技術として「NVMe(Non-Volatile Memory Express)」と「3Dフラッシュ」の2つを解説しています。
3位には「大活躍のSSD、しかしデータ保護は本当に大丈夫?」が入りました。SSDやI/Oアクセラレータのような新しいストレージデバイスの台頭で、これまでのデータ保護方法の弱点が露呈していると指摘しています。6位の「SSD導入がお得になる場合、ならない場合」では、HDDと共存する「ハイブリッド型」、性能重視で「オールフラッシュ」のどちらが良いのか、ストレージシステムの構築時に考慮すべきポイントを解説。続編記事「SSDの向き、不向きを再考する」と併せて読むことで、ベンダー各社が提供する製品の違いや使い分けのヒントなどが得られます。
SSDの活用事例としては、「Facebookがデータ保存にBlu-rayとSSDを採用、専門家からは『本気?』の声」が9位にランクイン。米Facebookが2014年1月下旬に発表した、Blu-rayディスクと“ネットブッククラス”のSSD(ソリッドステートドライブ)利用を推進する戦略に関する記事です。この戦略に対する専門家の評価は賛否がある中、Webサーバの起動にコンシューマーグレードのSSDを使用する戦略には多くの支持が集まっていると伝えています。
2014年は、サーバやデータセンターなどのインフラ管理者の悩みにまつわる記事も読まれました。2位には「知っておきたい4つのLinuxディストリビューション、ユーザー目線で比較する」が入りました。今日、重要な業務アプリケーションの多くがLinuxで実行されています。この記事では、サーバ管理者にとっての懸念事項として、OSのメンテナンスライフタイムとサポートなどを挙げて、エンタープライズ向けLinuxディストリビューション4種の違いを紹介。どのディストリビューションを選ぶべきかを指南しています。
7位の「サーバが高価になるのはそれなりの理由がある」は、自社の用途に合った適切な構成のサーバを適切な価格で購入するためのポイントを解説する「初めてのサーバ購入」連載の前編。プロセッサやメモリ、ストレージなどさまざまな構成要素がサーバの購入価格に与える影響を解説しています。サーバ導入のおける仮想化や冗長化、スケールメリットの考え方を解説した後編記事「サーバベンダーから大幅値引きを引き出すコツは」と併せて読むことをお勧めします。
8位の「暑い夏にコンピュータをどう冷やす? 企業が試している“意外に単純な方法”」は、データセンター管理の永遠の課題とも言える「システム冷却」に関する記事です。安く、効率的にシステムを冷やす方法について、温暖地域や寒冷地域などの条件に合わせたデータセンター冷却方法を整理しています。
また、これからのデータセンター部門に求められる新しいキャリアパスに関する記事もランクインしました。4位の「今後必要とされるITの“花形職種”6選」です。この記事では、データセンター部門で注目の6つの新職種を紹介。最新のITトレンドがデータセンターの運営方法を変化させ、チャンスとともに新たな課題を生み出していると指摘し、今後データセンターの分野でITスタッフの在り方を紹介しています。「ビジネスリエゾン」「クラウドエバンジェリスト」「DCIMスペシャリスト」など、従来の技術スキルにとどまらない広範なスキルセットを持ち合わせる必要があるようです。
SSDが注目される一方で、ディスクに置き換えられる運命だと思われたテープ装置分野でも大きな動きがありました。2014年に入り、富士フイルムやソニーなどが磁気テープの新技術や新製品を相次いで発表しました。なぜ今、テープが再び脚光を浴びることになったのでしょうか。5位の「富士フイルム、ソニーが“テープ保存”に回帰した意外な理由」は、富士フイルムの米国子会社FUJIFILM Recording Media U.S.A.が2014年3月に発表した、LTFS(Linear Tape File System)アーカイブアプライアンス「Dternity」に関する記事です。テープ装置は今後、大量の非構造化データを扱う医療やメディア、政府機関向けの用途で最も普及すると予測しています。
私たちの未来を大きく変えるかもしれない最新技術に関する記事も注目を集めました。10位の「人に勝る人工知能『Watson』が次のステップに頭をひねっている」です。米IBMは2014年1月、人工知能コンピュータ「IBM Watson」事業の専門部署を新設しました。今後数年間に10億ドルを超える投資を行い、2000人以上の社員を専任させるなど、Watsonベースのサービスの市場投入を進める計画です。この記事では、医療や金融サービス、通信など特定業界への利用促進を進めているWatsonの課題が明らかになってきたと伝えています。次のステップに進むためのキーワードとして「コグニティブクラウド」に注目し、その実現のためにも技術的課題を解決する必要があると指摘しています。
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